ミッテルハイマー・エーデルマン ラインガウ甲州 2009
商品コード: 816
2002年に、山梨県産甲州ぶどうの枝をドイツに持っていき、ラインガウの地で栽培を始るべく準備をしたのが、ブリュームライン社のショーンレーバー氏。
ドイツワイン監督局から試験栽培畑への植え付けが認可されたのは2003年1月。6月になってライン川の川幅が最も広いミッテルハイマー・エーデルマンの畑540m2に300本の苗木(ペルナー台木)を植樹した。樹間1.3m、畝間2.3m。なにしろ甲州種の知識はゼロ。最初の段階でエアステス・ラーゲ(特級畑)のリースリングとまったく同じ扱いで栽培することに決めた。しかし、彼は、「甲州種からは間違いなく上質の高級ワインができる」と確信していた。
そして、2005年になって5月末に発芽。粒と粒の間に余裕のある健康な房がのびのびと育った。房数は一本の樹に5〜6房。鳥除け・虫除けのネットを張った。腐敗の兆しはいっさいなし。2005年10月時点での糖度は84エクスレ度(糖度)。その時点で既に収穫出来る状態だったが、さらに遅い収穫を決断。実際に収穫したのは11月3日午後から(日本では考えられない遅い時期)。最後のリースリングを収穫してから2週間後のことだった。
2005年の“甲州ワイン”はほのかな甘さがあるものだった。翌2006年は、意識的にやや辛口に仕上げた。2007年はドライで密度の濃い味わい。2008年はエレガントな味わいとなり、2009年は豊かで複雑な果実の香りに驚かされるワインとなった。いずれも300本程度の生産量。
そして2009年はこれまでの経験を生かし、甲州ぶどうの強靱な成長力をコントロールするために、ぶどうの樹の行間に様々な植物を植え込んだ。また、畑でのぶどうの凝縮を心がけるため、出来るだけ樹上の期間を延ばしたいとの思いで、11月18日(これまでで最も遅い)に収穫。完熟したぶどうから造られる2009年甲州ワインは、果実味が豊かで、果実香がしっかりとあるワインとなった。
トロピカルフルーツやりんご・レモン・キウイ・ハチミツなどの新鮮な香りがし、クリアでクリーン。国産甲州ワインに感じる独特の苦みは、全くといっていいほど無く、熟した果実の甘さと酸味の完璧なバランスのとれたピュアな味わいのワイン。
現在では、ドイツへの苗木の持ち込みはEUで禁止されており、ドイツで育つ甲州種で造られた、大変大変希少価値の高いワイン。
(辛口) 10℃〜11℃位でお召し上がり下さい。
246本限定生産
※極少量生産のため、お一人様1本とさせていただきます。